VPD、子供の予防接種、新生児の病気

鎖肛と羊水量の関係

現在勤務している病院は、
年間の分娩数が1000件を超えます。
これはかなりの分娩数になります。

 

 

そして、これだけの分娩数になると、
頻度的にはまれな疾患であっても、
時に遭遇することもあり得ます。

 

 

実は今年度、鎖肛の赤ちゃんがすでに2名生まれました。

 

 

鎖肛とは、漢字が示す通り、
肛門が閉鎖している状態のことです。

 

 

鎖肛を含む新生児消化管閉鎖の頻度は、
出生2000人〜5000人に一人ということで、
自分が勤務している病院の分娩数規模であれば、
数年に1度はこうした症例を経験することになります。
それほど稀とは言えないかもしれません。

 

 

消化管閉鎖では、羊水量と関係で、
出生前に診断可能なものもあります。

 

 

上部消化管閉鎖では、
羊水が上流(口)から下流(肛門)に流れることができず、
閉鎖部位よりも上流で消化管の拡張が起こります。
また、羊水過多の所見を認めます。

 

 

こうした疾患であれば、出生前に疾患を疑うことも可能です。

 

 

ですが、鎖肛では実はこうした所見は認められません。

 

 

羊水過多は上部消化管閉鎖に多く、
下部消化管閉鎖では羊水過多を認めないこともあります。

 

 

先日経験した鎖肛の症例では、
羊水過多はなく、むしろ羊水過少の所見を認めていました。

 

 

また消化管の拡張所見も認めないため、
鎖肛を出生前に診断することは難しいとされています。

 

 

 

 

 

 

記事作成日:2014年7月16日

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