VPD、子供の予防接種、新生児の病気

21trisomyと染色体検査

21trisomyと染色体検査について 2010年7月6日火曜日

 

 7/5、21trisomyと思われる顔貌のベビーが生まれた。
 ●●ベビー、母は25歳。
 在胎37週5日、経膣分娩。Ap 8/9。出生体重2556g。
 顔貌異常(外眼角斜上、平坦な鼻など)ありコールされた。

 

 超音波検査上は、明らかな心奇形はなし。ただ、PHは強く、
room air下ではSpO2 90台前半であり、酸素投与を行った。
腹部超音波検査上は、腎は問題なし。しかし、腸管の拡張を認め、
GE施行したところ、胎便塞栓でみられるような胎便が出てきた。
 低血糖なく、哺乳力まずまず。

 

 両親へは、出生当日の段階で、21trisomyの可能性があることをお話して、
染色体検査を勧めている。

 

※染色体G分染法

 

●検体採取、輸送、保存上の注意点
 末梢血の場合、70%アルコールで採血部をよく消毒後、無菌的にヘパリン液を注入した注射器で静脈血(1歳未満1〜2ml、1歳以上3〜5ml)採血し、ゆっくりとよくヘパリンと混じてから、室温で保存し同日中なるべく早くに培養するのが望ましい。外注などで同日培養できない場合は、4℃で冷蔵保存する。

 

→●●●でのオーダーは、普段使用している外注用紙とは別の染色体検査用の外注用紙があるので、それを検査室から取り寄せる。また、専用の検体容器も取り寄せる。採血量は3ml。

 

●保険適用
 検査方法の選択が適切であれば、保険適用である。

 

2010年10月13日追記
 HLHSの患児で染色体検査の結果、7番染色体短腕に不明瞭部位あり、という結果が返ってきた児がいた。その児については、「高度分染法」を提出し検査することとなった。
採血量はなんと3ml必要ということで、新生児や体重の小さな乳児でかなりの採血量となる。

 

※今回の症例で感じた問題点

 

 21trisomyの場合、約半数に心奇形を合併し、その対処に急を要する場合が多いが、
今回の症例では心奇形は認めておらず、このような症例の親へのインフォームドコンセントに
難しさを感じる。今回は、出生当日から21trisomyの可能性があることを話して
染色体検査の必要性を勧めたが、この説明は、もうワンクッション置いてからのほうが
良かったのだろうか??ただ、何故、正期産で比較的元気に生まれた赤ちゃんを
保育器に入れて管理しているのか?という説明はしなければならなかったわけで、
早い段階で、21trisomyの可能性があることを説明しなければならなかったわけだが。

 

※ベビーの経過

 

 日齢1になり活気不良、哺乳不良、嘔気出現。BS 45mg/dl。
21tisomy疑いということもあり、消化管のトラブルの可能性も考え、絶食の上、補液を開始。すると、血糖が上昇するにつれ、活気も出て、吸綴もみられるように。
BS 45であったが、低血糖による症状だったのだろう
正常範囲が狭く、正常児では症状を呈さない血糖値でも、臨床症状が出てしまうと思われた。

 

 

記事作成日:2011年2月15日

 

 

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