VPD、子供の予防接種、新生児の病気

超低出生体重児

患者年齢:0歳0カ月

 

 

家族歴、妊娠・分娩歴、既往歴:特記事項なし。

 

 

診断名:超低出生体重児、新生児呼吸窮迫症候群(RDS)、動脈管開存症(PDA)、晩期循環不全

 

 

症例要約

 

(主訴)超低出生体重児、早産児

 

(現病歴)母は1妊1産。4月28日、在胎26週1日、CAM、pPROM、胎盤早期剥離疑いにて前医より母胎搬送となった。入院時の産科検査では羊水量がかなり少なく慢性的な羊水減少の可能性が考慮された。また胎児の腸管拡張も認められ、同日緊急帝王切開となった。Apgar score 5/9。術場にて挿管しNICU入院。

 

(入院時診察所見)肺野はrough、心雑音なし、腹部は平坦・軟で腫瘤触知せず。外表奇形なし。

 

(検査結果)静脈血ガス分析:pH 7.287、pCO2 60.2 BE 0.0 Na 136.4 K 3.83 Cl 103 Ca 1.27 BS 36末梢血・生化学:TP 4.4 Alb 2.6 T-Bil 2.42 D-Bil 0.07 AST 50 ALT 3 LDH 764 CK 211 Cre 0.53 BUN 8.0 Ca 9.4 IP 5.3 IgA 7.0 IgG 420.4 IgM 34.4 WBC 37400 RBC 370万 Hb 17.1 Plt 21.6万 超音波検査:心臓は奇形なし、左室収縮良好、動脈管開存(L→R)。頭部・腹部は異常所見なし。 Xp: 肺野はBomselU度の所見、腸管ガス異常は認めず。マイクロバブルテスト:weak

 

(診断)超低出生体重児、新生児呼吸窮迫症候群、動脈管開存症

 

(経過)入院にあたって、パートナーに呼吸管理を含めた全身管理を行なうこと、超低出生体重児であるため今後脳室内出血や動脈管開存症、壊死性腸炎をきたすリスクについても説明した。入院後は保育器収容しSIMV管理とした。胸部写真、マイクロバブルテスト結果よりRDSと診断しS-TA 1vial投与。DOA/DOB 3/6γ。PIPC/FMOX iv、γ-globulin投与。4/29、PDAに対しインダシン投与。4/30(日齢2)閉鎖確認。CRPは4/29(日齢1)の1.39mg/dlがピーク。5/4(日齢6)、CRP陰性化を確認し抗生剤中止。5/1(日齢3)より経管栄養開始。徐々に哺乳量増量できた。5/6(日齢8)、突然の血圧低下を認め、晩期循環不全を疑われ、生食負荷、サクシゾンiv後、コートリル内服開始。5/10(日齢12)、動脈管再開通。5/13(日齢15)インダシン投与。5/14(日齢16)閉鎖確認。5/15(日齢17)抜管→n-SIMVとなるも、動脈管再開通。症候化はしていないため経過観察とした。6/12(日齢45)Hb 9.1と貧血進行あり。また、無呼吸も頻回に認めるためMAP投与(15ml/kg)2日間施行。6/14(日齢47)Hb 16.0と改善、無呼吸も軽減。エコーでは動脈管のflow消失。その後の経過は順調で、7/9(日齢72)コット移床。8/2(日齢96)A-ABR施行し左右ともpass。8/3(日齢97修正40週0日、体重1782g)母の住居に近い●●病院へ転院。

 

(患児・家族への指導、考察)転院にあたって、体重増加がもう少し得られるまで管理が必要であること、未熟児網膜症や発達についてのフォローも転院先で継続してもらうことを説明し理解を得た。

 

 

※この症例の思い出

 

 

この症例で初めて晩期循環不全というものを知りました。
網膜症はありましたが、その他の経過は特に問題なく転院することが
できました。

 

 

バックトランスファーしないと病棟が回らない状態でしたね。
毎月10回以上は当直をこなし、しかもほとんど寝れない当直
でしたから、本当によく働いていたと思います。

 

 

しかし、、、全く人間らしい生活はできませんでした。
ほとんどのNICU勤務ドクターはこうした生活を
余儀なくされているのが現状だと思います。

 

 

こうした状況を変えていけなければ、新生児医療の未来も
明るくないと思います。

 

 

記事作成日:2011年2月24日

 

 

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